妊娠10週目.5 妊婦が気をつけるべき感染症

妊娠10週目.5 妊婦が気をつけるべき感染症

先日、奥さんの体調が悪くなって「妊娠10週目.2 つわりかと思ったら風邪かも? 風疹?」という記事で風疹について書きましたが、妊婦は他にも気をつけなくてはいけない感染症があります。まずは、有名なものとして「TORCH」と呼ばれる胎児に先天性な異常を引き起こす感染症ですが、「TORCH」とは、

 

・Toxoplasmosis  トキソプラズマ症

・Other      その他の感染症

・Rublla      風疹

・Cytomegalovirus サイトメガロウイルス

・Herpes simplex virusu 単純ヘルペスウイルス

 

の頭文字を取って名付けられました。他にも妊婦が気をつけるべき感染症についてはいろいろとありますが、そもそも「感染症」とは何でしょう?

 

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・感染症とは

感染症とは、ウイルス、細菌、真菌、寄生虫、原虫などの微生物が体内に侵入し、増殖することで病気の症状が出ることです。感染症は人から人へうつる伝染性感染症以外に、鳥や動物、昆虫、土壌などからも感染する非伝染性の感染症もあります。

感染症の中で妊娠中に特に注意が必要なのが、母体が感染することで胎盤や羊水、産道、母乳から胎児へも感染してしまう感染症です。これを「母子感染」といいますが、母子感染する感染症の中には、感染時期によって、胎児の発達に影響が出るものもあり、最近話題の風疹もその代表例です。

母子感染しない感染症なら大丈夫かというとそうではありません。胎児に影響を及ぼさなくても、妊婦自身が感染症によって危険にさらされる恐れもあるので、マスク、調理法などを注意することが必要です。

風疹については以前風疹についての記事を書いたので、今回は他の感染症の説明をします。まずは、「トキソプラズマ」です。

 

 

【トキソプラズマ】

・トキソプラズマとは

トキソプラズマ原虫という単細胞生物が原因の感染症です。感染した猫の糞を媒介に、土の中、そこで育つ野菜や果物、そこで育つ草を食べる家畜の肉の中へこの虫は潜んでいます。免疫のない健康な人が感染しても大したことはないですが、妊娠中に初感染した場合、胎盤から胎児に感染し、小頭症、脳内石灰化、発達の遅れ、視覚障害などを引き起こす原因になります。感染した妊娠時期にもよりますが、10~70%の割合で胎児に感染を引き起こします。

 

・トキソプラズマの予防方法

先ほど説明したように、トキソプラズマは猫の糞が関係することからトキソプラズマ=猫の糞、だから妊婦は猫を飼ってはいけないと言われていましたが、最近は、猫の飼育履歴よりも、生の肉(鳥刺し、牛刺し、馬刺し、ユッケ、生ハムなど)を好んで食べる人やガーデニングや家庭菜園など、土いじりをする人に抗体陽性が多く出ています。抗体陰性だった人は、牛肉と土いじりには注意が必要です。

料理をする際には肉を調理するまな板と、野菜のまな板を別にするなどの配慮をすることが必要です。

 

 

【サイトメガロウイルス】

 ・サイトメガロウイルスとは

サイトメガロウイルス(CMV)とはヘルペス科のありふれたウイルスです。ありふれたウイルスだけに、約7割の妊婦は既に感染済みで免疫があるため、問題視されていませんでした。しかし、残りの3割の妊婦が妊娠中に初めてサイトメガロウイルスに感染した場合、3〜5割の確率経胎盤感染を起こし、それによって感染した胎児の1〜2割は産まれたときに小頭症、脳内石灰化、紫斑などの症状がみられます。また、産まれてから数年後に難聴や発達の遅れのような症状があらわれることもあり、近年あらためて妊婦へ注意喚起されている感染症です。

 

・サイトメガロウイルスの予防方法

サイトメガロウイルスの一番多い感染経路は、感染したばかりの乳幼児の唾液や尿へ排出される大量のウイルス。必須ではないですが、検査を受けて陰性だった場合には乳幼児のお世話をした後の手洗いを忘れないようにすることです。

 

 

【インフルエンザ】

・インフルエンザとは

 インフルエンザは妊婦が感染しても、お腹の胎児へ母子感染しない感染症です。しかし、妊娠中に免疫が低くなっているときに感染することで、重症化しやすくなります。重症のインフルエンザは肺炎を合併したり、脳症から死亡したりという最悪のケースもあります。

 

・インフルエンザの予防

インフルエンザは飛沫感染となり、一度のくしゃみや咳で広範囲に飛沫が空気中へ飛び散るために、予防には手洗い、うがい、マスクです。また人混みに行かないという選択肢もあります。

妊娠中のインフルエンザの予防接種については以前の日本ではするべきではないという考えが多かったようですが、最近では考え方が変わってきてインフルエンザの予防接種を妊婦が受けるリスクと有益制を考慮した上で、有益制が上回れば予防接種をすることもあるそうです。また、国際的には妊娠中のインフルエンザの予防接種は安全だと考えられていて、アメリカではむしろ妊婦は積極的に摂取するべきと考えられているそうです。

どちらにしろ、一度、いつも診察してもらっている医師に相談すると良いと思います。

 

 

と、トキソプラズマとサイトメガロウイルスとインフルエンザの説明をしましたが、あと風疹を足した4つが妊婦が気をつけるべき感染症の有名なものです。ほかにも気をつけなければいけない感染症はあります。

 

 

【HTLV-I(エイチティエルブイワン)】 

発症した場合、成人T細胞白血病などになる恐れがあります。母乳から感染するので、ミルク育児にするなどで赤ちゃんへの感染を防ぎます。

 

【水疱瘡(みずぼうそう)】

強い感染力(空気感染)が特徴の感染症です。妊婦は重症化しやすく、また経胎盤感染で胎児の発育不良を起こす可能性があります。水痘ともいいます。

 

【伝染性紅斑(りんご病)】

子供によく発生する、両ほほが赤くなる疾患です。妊婦が感染すると、胎児水腫や流産の可能性があります。飛沫感染なので、うがい、手洗い、マスクで予防しましょう。

 

【B群溶血性連鎖球菌】

女性の膣内に常在することのある細菌。産道感染すると、敗血症、髄膜炎、肺炎などを引き起こすことがあります。分娩時の抗生剤点滴で感染を予防します。

 

【歯周病】

歯周病菌による感染症です。妊集中は菌の餌となる女性ホルモンの分泌が増えたり、つわりで歯磨きが出来なかったなどで悪化させやすいです。早産、低体重児リスクが高まるので注意が必要です。

 

【リステリア菌】

塩分に強く、冷蔵庫でも増殖する菌。妊娠中は普段の20倍感染しやすく、流産、早産、新生児髄膜炎、敗血病を起こすことがあります。加熱殺菌で除菌できます。

 

【性器クラミジア】

クラミジア・トラコマチスの感染が原因。産道感染し、新生児肺炎や結膜炎を引き起こすことがあります。妊娠中に抗生剤を内服して治療します。

 

 

と、このように風疹、トキソプラズマ、サイトメガロウイルス、インフルエンザ以外にも注意するべき感染症はあります。ちなみに、主な感染症の感染経路は、

 

・鼻や喉などの呼吸器感染(空気感染)

麻疹(はしか)・結核・水ぼうそう

 

・鼻や喉などの呼吸器感染(飛沫感染)

風疹・インフルエンザ・風邪・伝染性紅斑(りんご病)

 

・経口(飲食物など)

トキソプラズマ・ウイルス性腸炎(ノロウイルス)・食中毒(キャンピロバクター・黄色ブドウ球菌など)・リステリア菌・B型連鎖球菌など

 

・接触(唾液・排泄物など)

サイトメガロウイルス・カンジダ・歯周病菌・ヘルペスなど

 

・性行為(精液・粘液・粘膜など)

クラミジア・梅毒・淋病・HPV(ヒトパピローマウイルス、子宮頸がんの原因)・HIV・HTLV-Iなど

 

 

妊娠中は通常時と違って薬が制限されたり、免疫が弱くなっていたりして感染症にかかりやすかったり、感染症にかかってしまうと胎児にいろいろな障がいが残ってしまう可能性があります。旦那である自分も注意して2人で子供を守って行くことが必要だと感じました。

 

 

by カエレバ


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